佐藤さんのこれまで
佐藤さんは在学中から新しいビジネスの創出、新たなシステム創りに興味を持っていましたが、具体的な方向性を当時持っていたわけではなく、2003年に大学を卒業すると、金融機関やコンサルティング会社で経験を積みます。
コンサルティング業務の中で、クリエイターや技術者とのつながりを持つようになり、日本にはまだまだ十分な評価を受けていない素晴らしい技術がそこここに眠っていることを実感します。
隠れた技術を発掘する
そのような問題意識を解消するために、最初はベンチャー企業への転職を行います。
そこは、メーカーとクリエイターのマッチングを提供する会社であり、双方が知り合える場を提供することで問題解決に取り組みましたが、より深くこの課題に取り組むために2014年に株式会社TRINUSを創業します。
冒頭でも紹介したように、【オープンなものづくりを推進する「プロダクト共創プラットフォーム」】を打ち出し、まだ世の中に発掘されていない才能ある若いクリエイターの面白い着眼点、コンセプトの商品化するために奔走します。
10年の歳月を経た技術の活用
ユニークな文房具やコンセプトの立った食品など様々な商品で実績を創っていく中で、TRINUSが注目したのが健康への効能も期待できる素材「ホップ」でした。
0.4%の結実
ホップの持つ独特の苦味や古来から薬用ハーブとして活用されてきた健康効果に可能性を感じた佐藤さんは、早速自社のクリエイターコミュニティーにアイデアの募集をかけました。
その結果、食品から抗菌スプレーまで、なんと250ものアイデアが集まり、・マーケットインの着眼点があるか、・商品としての新規性はあるか、・技術活用の必然性はあるか、・製造における現実感はあるか、・最終商品が納得のいくものになるか、などの基準を設け、選考を重ね、250案の中からビネガードリンクという商品アイデアを採用しました。
HOPLUS製造へ向けて
ホップについて更に調査を行うなかで、出会ったのがキリンでした。
自社で研究開発してきた熟成ホップ「INHOP」を使った独創的な商品アイデアを求めていたキリンは、2019年に株式会社電通との合弁でインホップ株式会社を起ち上げし、キリンが10年の月日をかけた開発した独自素材「熟成ホップエキス」の健康機能を起点としてホップの価値を様々なシーンで提供するプラットフォームを構築していたところでした。
最終選考では、著名な料理専門家を交えた試作検証も行われ、今のHOPLUSの原型が出来上がります。
果実酢と熟成ホップを使ったドリンクは、酸味と苦みの相性が良く、味わい全体も非常にバランスのとれたものに仕上がっていました。
TRINUSのターゲットでもある、30代の好奇心旺盛な働く女性に沿うよう味わいやパッケージを外部委託先であるお酢メーカーと話し合い、あえてひと手間かけることで、楽しみ方の幅を与えることのできるコーディアルタイプとして果実酢+熟成ホップという商品提案となりました。
ノンアルコールドリンクにアクセルを
佐藤さん自身は、お酒が好きで仕事終わりの夜に飲む一杯はまさに「このために頑張っている」と感じることのできる幸せな瞬間だとおっしゃいます。
だからこそ、ノンアルコールドリンクでその瞬間を夜だけでなく、より多くのシーンで感じることができるようにしていきたい、そして今後も、クラフトソーダやノンアルコールビールなどを含め様々な可能性を追求していきと語っていただきました。
長い歳月とわずかな可能性の結実であるHOPLUSは☞こちらから
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